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専門家による貧血コラム

貧血改善に必要な栄養素(3) -鉄の吸収をUPさせる栄養素-

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効率よく非ヘム鉄を吸収するには

皆さんの中に、鉄分の摂取量が不足していないのに貧血だという人はいませんか? ご自分の食事をよく思い返してみて下さい。ヘム鉄を含む動物性食品より、非ヘム鉄を含む植物性食品の摂取の方が多くありませんか?一般的に私たちが食事からとる鉄は吸収率の低い非ヘム鉄からのほうが多いといわれています。

したがって貧血解消や予防のためには、鉄の吸収率を高める食べ方がポイントになります。 それは ビタミンCや動物性たんぱく質を一緒にとることです。

ビタミンC・動物性たんぱく質で上手に鉄分補給

鉄は体内に入り腸管から吸収されますが、ビタミンCはそのままでは吸収されにくい非ヘム鉄を吸収されやすいヘム鉄に変える働きを持っています。ですから大豆製品やひじきなどの非ヘム鉄を多く含む食材とブロッコリーや小松菜などのビタミンCを含む食材を一緒に調理したり、食後に新鮮な果物を摂ることで鉄の吸収をUPにつながります。

しかしビタミンCは長時間加熱すると破壊されやすいという弱点があります。また、水溶性ビタミンなので、水にさらす、ゆでるなどの調理操作によって水に溶け出た分が損失となります。野菜は水につけたままや切ったまま放置せず、炒める時は強火で短時間に調理するように心掛けて下さい。

そして動物性たんぱく質も鉄吸収UPには欠かせない栄養素です。 中でも、牛肉やまぐろなどの獣鳥魚肉の動物性タンパク質は、体内でのヘム鉄の有効利用性を高め、さらには非ヘム鉄の消化管内での溶解性を高めるなどの働きを持っています。しかし、同じ動物性タンパク質でも鶏卵や乳製品のタンパク質には、鉄の利用促進作用は認められていないので、注意して食材を選びましょう。

造血に欠かせないビタミンB群

血液を造るために欠かせない栄養素としては鉄のほかにも赤血球の形成に必要で「造血のビタミン」と呼ばれているビタミンB12と葉酸があります。 ビタミンB12はあさりやかきなどの貝類、レバー、肉類、魚類、卵や牛乳にも含まれています。植物性食品にはほどんどふくまれていませんが、納豆やみそ、しょうゆなどの発酵食品はビタミンB12を含んでいます。一日の必要量はごくわずかなので、普通に食事をしていれば不足することはほとんどありませんが胃の切除手術をした人はビタミンB12の吸収が悪くなるので気をつけたほうがよいでしょう。

葉酸はほうれん草から見つかったビタミンでその名のとおりほうれん草やブロッコリーなどの緑黄力野菜やレバー、卵、豆類などに含まれています。 造血以外にもたんぱく質の合成にも欠かせない物質で、細胞が新しく造りだされるときに必要です。したがって細胞分裂活発な胎児がおなかにいる妊娠中の女性などは妊娠していない時の2倍の葉酸が必要になります。また授乳中やアルコールを飲む人も不足しやすいので注意してください。

葉酸は加熱すると壊れやすく、水に溶けやすい性質があり、野菜をゆでると葉酸の約 50%がゆで汁に溶けだします。生で食べられるものはそのままで、汁やスープごと食べる、加熱時間を短くするなどの工夫をしてみましょう。 これらが不足すると鉄分不足で起こる鉄欠乏性貧血ではなく赤血球の形成や再生がうまくいかないことによっておこる悪性貧血(巨赤芽球性貧血)を引き起こすといわれています。

ビタミンB12や葉酸以外にもレバーや卵黄、緑黄色野菜などに多いビタミンB2や鶏肉、鮭、イワシ、バナナなどに多いビタミンB6も赤血球を造るのに欠かせません。 これらのビタミンはお互いに助け合いながら作用するのです。

何事にもバランス

たんぱく質でビタミンB12や鉄分の吸収UP、野菜などで葉酸、そしてビタミンCは葉酸の働きを助ける効果もあるのでやはりいろいろな食品をバランス良く食べることが大切です。

貧血専門家一覧

※上記の専門家コラムに関するご質問、お問合せは、原則受付けておりませんのであらかじめご了承ください。

コラムニスト 宮川雅代 (学校法人三友学園 宇都宮栄養専門学校)

正しい知識と栄養管理で貧血予防しましょう。

飽食の時代といわれる現代ですが、貧血の人が増えているといわれています。 カロリーは高けど大切な栄養素はとれていない・・・そんな食事をしていませんか?正しい知識を身につけて貧血を予防、克服していきましょう!栄養管理や食事づくりの知識を活かし、みなさんに正しい栄養学をお伝えしていきたいと思います。

【所属】 学校法人 三友学園宇都宮栄養専門学校講師
【資格】 管理栄養士、健康運動指導士

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